2019年01月05日

連続講座「ライターという生き方」、ついに最終回です。

てれびのスキマさん

“こうあらねばならない”ということなど存在しない。

企画の考え方、リサーチの仕方、取材&インタビュー術、文章の書き方、ネタの取り方、本の作り方、売り方……ライターに欠かせない力をどう身に付けたか、どんな方法を取っているかは千差万別だ。

そこで、著名ライターの一人ひとりに、これらの話をしてもらいつつ、その人の強みを重点的に聞く。

どのようにライターになり、現在までどう生き抜いてきたのか。お金論、SNS論……就職本にも転職サイトにも載っていないオリジナルの仕事論である。

※時間帯はすべて19時〜21時

第1回 2月3日 著書『ウェブはバカと暇人のもの』 講師:中川淳一郎
〜ライターは儲かるのか? 自分の強みをどう気付き、いかに極めるか〜

フリーライター1年目、年収60万円だった中川淳一郎氏は、どのような戦略で年収を増やしていったのか――。そのプロセスを語る。

 絶え間ない努力、方向性、考え方次第で億万長者になる可能性もあるが、同時に様々なことを失い、信じられない扱いを受けることも事実。

 自身の経験を元に、プラスとマイナスの両面からライターという職業を考察する。

第2回 3月3日 著書『全身芸人』『球童 伊良部秀輝伝』 講師:田崎健太
〜勝新太郎、三浦知良の父…クセ者である取材対象者にどう近づき、距離感を保つか〜

いかに、取材相手から話を引き出せるかによって、原稿の出来は大きく左右される。

 心を割って話してくれる人もいれば、難攻不落の人もいる。

 31歳の時に大手出版社を退職し、フリーに転身した田崎健太氏は勝新太郎、長州力、佐山サトル、伊良部秀輝など一般的に気難しいと考えられている人たちの懐に入り込み、今まで明らかになっていなかった一面を掘り下げた。

 どのように、取材の下準備やインタビューをし、原稿にまとめているのか。

 なぜ、一分野に留まらず、多岐に渡って質の高い本を出版し続けられるのか。

 普段の心掛けやノンフィクションを書く際の留意点、取材対象者との関係性の築き方、距離の取り方、取材費用などについて具体的なエピソードとともに語る。

第3回 3月17日 著書『パンチラ見せれば通るわよっ!― テレビ局就活の極意』講師:霜田明寛
~完全なフリーで生きる道を選ぶか、会社員とライター活動で相乗効果をもたらすか〜

「学芸大学附属高校→早稲田大学→起業→芸人→無職→ホスト→会社員」という謎の経歴。

『パンチラ見せれば通るわよっ!― テレビ局就活の極意』という突飛な書籍タイトル。

 “ジャニオタ男子”“ミスキャンパス評論家”“就活講師”という見慣れない肩書き。

 不思議な呼称ばかり並んでいる彼は一体、何者なのか――。

 『パンチラ~』をはじめ20代で3冊の就活本を出版した霜田明寛氏は現在、会社では“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン・チェリー”の編集長を務めながら、フリーライターとしても活躍している。

 アクの強い肩書きのイメージとは裏腹に、日々懸命に働いているのだ。

 正社員で自分のメディアを持つという立場を得ながらも、フリーランスとしても執筆・講演・司会etc…と自由に活動するという人が羨むような状況を、どのようにして手に入れたのか。そして、両立するコツは何か。

 会社とフリーの良い面を存分に生かしながら、働き続けるヒントを彼の中に探る。

第4回 4月7日 著書『もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら』 講師:神田桂一
〜ライター界のルビー・モレノがベストセラーを出すに至るまで〜

モットーは“自分がやりたい仕事しかやらない”――。

 『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』(宝島社)という累計17万部のベストセラーを生んだ神田桂一氏の執筆活動は、カルチャー誌『POPEYE』から週刊誌『女性自身』まで多岐に渡る。

 大学卒業後、一般企業を1年3ヶ月で辞めた神田桂一はどのような道程を経て、自分の好きなことを仕事にしたのか。ベストセラーを生んだキッカケや仕事の守備範囲を広くする方法を伝授する。

 

第5回 4月28日 著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』 講師:岡野誠
〜ヤフトピ獲得術&インタビュー論〜

ニュースサイト黎明期から寄稿し続け、直近5年で年平均約10本(署名記事を含む)のYahoo!トピックスを獲得してきた岡野誠氏が自身の記事を振り返りながら、本邦初公開の「どうやってヤフトピをとってきたか」を語る。また、取材前の準備の重要性、どんな質問を繰り出すか、原稿のまとめ方など具体的な「私的インタビュー論」も。

第6回 5月12日 著書『吹部!』『白球ガールズ』 講師:赤澤竜也
〜風俗経営からトラック運転手、週刊誌記者を経て、小説家へ転身した男の告白〜

森友学園の籠池泰典・前理事長やソフトバンクホークスの内川聖一選手など幅広い人物を取材し、小説『吹部!』『白球ガールズ』などのヒット作を持つ赤澤竜也氏が〈企画の出し方、通し方(書籍、雑誌、ネット別に)〉〈ノンフィクションとフィクションの取材の違い〉を中心に語る。

第7回 6月9日 講師:増田立士(女性自身)
〜週刊誌記者“門外不出”の人脈術&情報収集法〜
「人脈作りで心掛けていること」

「情報の真偽をどう見極めるか」

「相手の本音をどう引き出すか」

 週刊誌記者歴27年で、主に芸能ニュースを手掛けてきた増田立士氏がどうネタを取ってきて、スクープ記事に昇華するかを語る。「人と会わなければ情報は得られない」などSNS時代の今こそ、聞きたい話満載。

 「トラブルから仲良くなってネタ元にする方法とは」「ネタ元の作り方&見つけ方」「同業者との付き合い方」などネットには載っていない“門外不出”の手法を伝授。また、記者の体験を元にした有名人の知られざる秘話も。

第8回 6月30日 著書『発達障害グレーゾーン』講師:姫野桂
〜短期集中取材でベストセラーを出す方法と出版業界におけるジェンダー問題〜

『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)が現在5刷り3万部突破。実はこの新書、取材期間1ヶ月、執筆期間1週間という超短期間で書き上げた一冊だ。なぜそんなタイトスケジュールの中、ここまで売れたのか。その裏側を解説する。

「今回、講師の話をお引き受けした際、当初のメインテーマと講師の男女比率に関してネット上でプチ炎上した。活躍している女性ライターは多いはずなのに、なぜ私の回だけ女性なのか。恥ずかしながら私自身、ジェンダーに関して刷り込みがあったのか、女性講師が自分だけであることに言われるまで気づかなかった。もっとこの業界のジェンダー意識を高めるためにはどうすべきか、問題点と改善点に迫る」(姫野さん)

第9回 8月3日 著書『芥川賞ぜんぶ読む』講師:菊池良
~ 自堕落な人のための企画実現法 ~

本を出したい! コンテンツを作る側になりたい! そう思っていても、なかなか実現できないでいる方は多いのではないでしょうか。

企画を「思いつく」のと、それを「実現する」のには、とても大きな壁があります。

 「いい企画が思いついたけど、実行に移せないでいる……」

 「せっかく企画が通過したのに、やり切ることができなくて頓挫した……」

そこで本講座では、自堕落な人でも可能な方法、形にするまでのプロセスを詳細に解説します。

菊池良さん

講師は『もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら』『芥川賞ぜんぶ読む』の著者である菊池良さん。100人の文体模写をする、すべての芥川賞受賞作品を読んで解説する、という途方もない作業量の企画を実現した菊池さんは、実はある「コツ」を使ってそれを達成したそうです。 本講座ではその秘密に迫ります。

【主な内容(予定)】

  • どうやって自堕落な人間が企画を完成させるのか
  • なぜ企画は実現しないのか
  • 実現する企画をどうやって見分けるか
  • 自堕落な人間の企画の通し方とは
  • 実現のハードルをどうやって下げるか
  • 「大変な作業量」をどう乗り越えるのか

【本講座の対象者】

  • 本を出したりしたいけど面倒くさがりなのでできないでいる方
  • 思いついた企画はあるけどどう実現したらいいかわからない方
  • 企画を抱えたまま放置してしまっている方

ネットや雑誌の記事から本の出版まで、企画の通過から実現までの全貌を、菊池さんの実例をベースに明らかにします。

第10回 8月11日 著書『タモリ学』『笑福亭鶴瓶論』講師:てれびのスキマ/戸部田誠  ~趣味をどう仕事にし、続けているのか?~

35歳で会社員を辞めてフリーライターに転身して以降、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『全部やれ。 日本テレビ えげつない勝ち方 』(文藝春秋)、『売れるには理由がある』(太田出版)などテレビ関連書籍でヒット作を連発している戸部田誠さんに「インタビューの際に気をつけていること」「何を意識しながらコラムを書いているか」「本を出版するまでのプロセス」「競争相手が多そうに見える分野で、どう差別化を図るか」「会社員を辞めて独立した理由」「どのように仕事が増えていったか」「芸人取材秘話」などを聞く。


 
参加費1回3000円                 

ご参加をご希望の方はお名前、連絡先を明記のうえ、readinwritin@gmail.comまでお願いします。

2019.01.05. | Posted in news