2019年08月15日

いつまで「移民」なのか?

刊行記念ジョイント・トーク

『よい移民―現代イギリスを生きる21人の物語』(ニケシュ・シュクラ編、栢木清吾訳、創元社)

『真実を語れ、そのまったき複雑性において―スチュアート・ホールの思考』(小笠原博毅、新泉社)

イギリスで生まれているのにいつまでも「よい移民」であることを求められる世代が、自らの言葉とスタイルを駆使し経験を表現したエッセイ集『よい移民』。

その著者たちの祖父母世代にあたるホールは、ジャマイカという植民地からの奨学生として「よい移民」たることを期待されたが、人種差別するイギリス社会の激烈な批判者となった。

今さらイギリス社会の多様性を語らなければならないことの居心地の悪さについて、『よい移民』の訳者と『真実を語れ』の著者とともに、一緒に考えましょう。

日 時:8月31日(土)1830開場/1900開演

会 場:Readin’Writin‘ BOOKSTORE(東京メトロ銀座線田原町近く)

参加費:1500円

ご参加をご希望の方は、お名前、連絡先を明記のうえ、readinwritin@gmail.comまでお願いします。

栢木清吾(かやのき・せいご)翻訳者、研究者。神戸大学大学院総合人間科学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。イギリス(帝国)史、「人種」と移民をめぐる社会的・文化的問題が専門。翻訳としてスチュアート・ホール「ホームの居心地、場違いな心地」(『現代思想』 2014年4月臨時増刊号)など。主な論文として、「グローバル化・移民・都市空間」(田中東子・山本敦久・安藤丈将編『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』ナカニシヤ出版、2017年)がある。

小笠原博毅(おがさわら・ひろき)神戸大学大学院国際文化学研究科教授。ロンドン大学ゴールドスミス校社会学部博士課程修了。社会学Ph.D.スポーツやメディアにおける人種差別をカルチュラル・スタディーズの視座から研究。著書に『セルティック・ファンダム』(せりか書房、2017年)、共著に『やっぱりいらない東京オリンピック』(岩波ブックレット、2019年)、共編著に『反東京オリンピック宣言』(航思社、2016年)など。

2019.08.15. | Posted in news