2021年08月11日

新泉社トークイベント「いまどきの右傾化ってなんなんだ?」中井遼&遠藤晶久

今年3月に出版され、SNSを中心に話題となっている『欧州の排外主義とナショナリズム―調査から見る世論の本質』の著者・中井遼さん(北九州市立大学准教授)と、2019年1月の刊行以来、新聞各紙、ネットなどで取り上げられ、このたび重版も決まった『イデオロギーと日本政治―世代で異なる「保守」と「革新」』の著者・遠藤晶久さん(早稲田大学社会科学総合学術院准教授)の対談を催します。
テーマは「日欧の右傾化」についてです。
それぞれの本で主張されたこと、これまでの研究から分析したこと、秋の衆議院選挙に向けて知っておきたいことなど、ヨーロッパ政治と日本政治の専門家であるお二人にお話しいただきます。
既に本を読まれている方も、これから読もうかと考えている方も、どちらの方にも楽しんでいただける内容です。皆様のご参加をお待ちしております。

※会場で開催し、オンラインでの同時配信を予定しています。ただし、感染状況により登壇者の移動に困難が生じた場合などは、延期、オンラインのみでの開催となる可能性もございます。あらかじめご了承ください。

1週間のアーカイブ配信があります。

対談概要

・各自著紹介
・対 談 お題①そもそも保守化、右傾化しているのか?
     お題②政党対立の意味や構図は変化しているのか?
     お題③世論調査と選挙行動は関連するのか?
・質疑応答

日 時:2021年9月25日(土)開場18:30/開演19:00

会 場:Readin’Writin’BOOKSTORE

参加費:1500円(会場参加、オンライン参加とも)

ご参加をご希望の方はhttps://readinwritin210925.peatix.com/viewよりお願いします。

中井遼(なかい・りょう) 北九州市立大学法学部政策科学科准教授、博士(政治学)。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、立教大学助教等を経て2016年より現職。主な著作にEuropeanization and Minority Political Agency: Lessons from Central and Eastern Europe (Routledge 2018年 分担執筆)、『デモクラシーと民族問題』(勁草書房2015年)など。

中井遼さんコメント ヨーロッパでは、排外主義的な世論や右翼政党への支持が強まっていると言われています。ナショナリズムは必ずしも悪しき現象だけとは限りませんが、それが社会のメンバーに対する暴力や抑圧につながる場合は、憂慮すべき現象であるのは間違いないでしょう。
では、どういった人々がそういった意見や政治的態度を抱いているのでしょうか?『欧州の排外主義とナショナリズム』で紹介している通り、データを冷静に見つめてきた研究の知見からは、かならずしもそうとは言えないことが明らかになってきています。
この本は「どうあるべきか」についてはほとんど語っていません。なぜなら、社会や政治の問題を考える時に、「どうあるべきか」だけではなく、「実際にどうなっているのか」を正しく知ることが重要だからです。それは、人がより健康になりたいと想う時に、まずはいま自分の体に起きていることを知ることが大切なのと似ているのではないでしょうか。その理解を皆さんと一緒に深めていければと考えています

遠藤晶久(えんどう・まさひさ) 早稲田大学社会科学総合学術院准教授。博士(政治学)。早稲田大学助手、高知大学講師等を経て2018年より現職。主要著作に『熟議の効用、熟議の効果:政治哲学を実証する』(勁草書房2018年 分担執筆)、『日本政治の第一歩』(有斐閣2018年 分担執筆)、Japan Decides 2014: The Japanese General Election(Palgrave Macmillan2015年 分担執筆)など。

遠藤晶久さんコメント 日本の有権者におけるイデオロギーの変化を扱った『イデオロギーと日本政治』では、世代によって政党間対立が異なって認識されていることを浮き彫りにしました。
「共産は保守、維新は革新」と若い世代(といっても40歳代も含まれますが)が認識しているという事実は、政治について関心が強い人ほど強い衝撃をうけたようで、多くの反響を得ました。
本書の出版により様々な取材を受けましたが、その際に必ず話題に上るのは有権者の右傾化(あるいは、もっと限定して若者の右傾化)についてでした。本書でも1章を割いているものの、メインのテーマでは必ずしもなかったため、十分には議論ができているとはいえません。
今回の対談では、日本の現状とヨーロッパ諸国の経験を横に並べて、各国で現れている「右傾化」について議論したいと思います。

2021.08.11. | Posted in news