2023年05月03日

【終了しました】自発的隷従状態を生み出す学校に、アナキズム的アイデアを取り入れた新しい教育観を!(『学校で育むアナキズム』(新泉社)刊行記念トークイベント)

新泉社から4月に出版された『学校で育むアナキズム』(池田賢市著)刊行記念トークイベントを開催します。

今回は、「アナキズム的アイデアを学校に取り入れる」をテーマに、著者の池田賢市さん(中央大学文学部教授)と、アナキズム的教育を実践している現役の小学校教諭(水野佐知子さん)にお話しいただきます。

学校というフィルターを通すと、人は支配されることに心地よささえ感じるようになります。でも、それっておかしくないですか? 自発的隷従状態に甘んじていいのでしょうか?

こうした状態は、児童生徒だけでなく、教員にも浸透しています。いまや職員会議は、誰も意見を言わない、単なる情報伝達会になっているそうです。実は、法令がこのことを正当化しています。そんな学校で伸ばす「個性」ってなんなんでしょうか。

いま立ち止まって日本の「学校制度」を見直さないと、学校は誰も来ない場所になってしまいます。

しかし、アナキズム的アイデア取り入れれば、学校は誰にとっても楽しい場所、行きたい場所に変わる可能性があるのです。

さらに今回のイベントでは、子どもの中学校の「頭髪指導」に疑問を感じ、4カ月かけて廃止に持ち込んだ舟之川聖子さんにも登壇いただき、その経緯を伝えてもらいます。

さあ、「学校」制度の問題点について、池田先生と大いに語り合いましょう。



著者からのコメント

いま、「アナキズム」ということばを知っている人はどれくらいいるでしょうか。知っていても「無政府主義」というとても「危険」な思想だと思っているのではないでしょうか。それを「学校で育む」なんて、子どもたちを混乱の中に陥れるつもりなのかと言われそうです。しかし、それは誤解です。
「危険」であるどころか、しっかりとした「安心」を手に入れるために、アナキズムという「アイデア」があるのです。そしてそれは、わたしたちがつねに支配され、不自由を強いられていることを明らかにしてくれます。子どもたちは、そのような不自由を学校で学ぶことで「成長した」と言われ、いろいろなことに疑問を持つことを封じられていきます。いまこそ学校をアナキズムの視点から問い直し、子どもたちを信頼し、子どもたちに任せていいという教育観を確認していく必要があるのです。
今回のトークイベントでは、このことを具体的な学校での実践から証明していきます。
わたしたちは、子どもを中心にした教育だとか、多様性の尊重だとかを標榜していながら、いかに子どもたちを信用していないかに気づかされるのではないでしょうか。


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 概 要

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日 時:2023年6月17日(土)18:30開場/19:00開演
    当日、開演直前にzoomのURLをメールまたはPeatix DMにてお送りいたします。
    1週間のアーカイブ配信あり。開催日の翌日以降、準備でき次第メールにてアーカイブ視聴URLをお送りします。

会 場:Readin’ Writin’ BOOK STORE(東京メトロ銀座線「田原町」徒歩2分)

参加費:1500円(会場、オンラインとも)

ご参加をご希望の方はhttps://readinwritin230617.peatix.com/viewよりお願いします。

※会場で開催し、オンラインでの同時配信を予定しています。ただし、状況により登壇者の移動に困難が生じた場合などは、延期、オンラインのみでの開催となる可能性もございます。あらかじめご了承ください。

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 登壇者プロフィール

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池田賢市(いけだ けんいち)

1962年東京都足立区生まれ。筑波大学大学院博士課程教育学研究科単位取得中退後、盛岡大学および中央学院大学での講師・助教授を経て、現在、中央大学(文学部教育学専攻)教授。博士(教育学)。大学では、教育制度学、教育行政学などを担当。専門は、フランスにおける移民の子どもへの教育政策および障害児教育制度改革の検討。1993~94年、フランスの国立教育研究所(INRP、在パリ)に籍を置き、学校訪問などをしながら移民の子どもへの教育保障のあり方について調査・研究。共生や人権をキータームとして研究を進めている。著書に、『学びの本質を解きほぐす』(新泉社)、『フランスの移民と学校教育』(明石書店)、『教育格差』(共編著、現代書館)、『「特別の教科 道徳」ってなんだ?』(共著、現代書館)、『人の移動とエスニシティ――越境する他者と共生する社会に向けて』(共編著、明石書店)、『能力2040 AI時代に人間する』(共著、太田出版)など。

水野佐知子(みずのさちこ)

鎌倉市の小学校教員。現在、中央大学教職課程の特任教員でもある。専門は、国語科教育。「登校拒否を考える」交流会のメンバー。学校は「楽しいだけでいい」がモットーで、教室運営にはアナキズム的精神で対応している。


__________________________________ 配信について

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オンライン配信は、ZOOMを利用しておこないます。
Zoomアプリをインストールしインターネットに接続したPC、スマホ、タブレットなどをご用意ください。
当日、開演前にPeatixのDMおよび、お申し込みの際にご入力いただいたメールアドレスへミーティングルームへの招待URL、パスワードなどをお送りしますので、そちらからご参加ください。

なお、機材トラブル等で開始時間が遅れることがございます。また配信が不可能な状態になった場合は、終了後に録画を共有する形で対応させていただきます。あらかじめご了承のうえお申し込みください。

2023.05.03. | Posted in news