【終了しました】『芝浦屠場千夜一夜』はなぜ書かれたのか?

山脇史子著『芝浦屠場千夜一夜』(青月社)の出版を記念し、この本を書かれるまでをうかがう会を行います。
本書は、1991年から98年まで(バブル崩壊、湾岸戦争、阪神淡路大震災、サカキバラ事件などがあった)、東京・品川駅近くにある食肉センターに通い、見習いとして仕事をしつつ、牛や豚が「食肉」となるまでをつぶさに目にし、働くひとたちの話、生活史を聞いた記録です。絆創膏は必携。「けがしないでよ」とナイフの持ち方から、ひとつひとつの手順、生き方にいたるまでを教わった職場の先輩たち(すでに他界したひとたちを含め)の生きたあかしでもあります。
著者の山脇史子さんの本職はフリーランスのライターで、「屠場」と出会ったのは「自分は何を知りたいのか」。取材し記事を書くという予定調和に疑問を抱いていたときでした。
【(前略)なにかを理解したうえで、きちんと「仕事」をしたかった。 旋盤工として働きながら『春は鉄までが匂った』『粋な旋盤工』など仕事の現場を作品にしている小関智彦の真似をしたかった。】(本書より)
自分の目で食肉になる現場を「見たい」という一心で見学を申し出、見学だけではわからない。「一週間ほど働かせてほしい」と粘り強く頼み込み、それが7年にも及んだのはなぜだったのか?
「書く」だけのためならば、これほどの歳月をともにする必要はなかったのかもしれない。そして、屠場を離れ、四半世紀を経て再び足を運び、書かずにいた当時のことを、一冊の本にまとめようとしたのはどうしてなのか。
「週刊朝日」などで30年ちかく作家インタビューを重ねてきた朝山実さんがインタビューしていこうと考えています。ちなみに朝山さんが山脇さんに会うのは当日がはじめて。たまたま書店で本を手にとり、これが初めての著作とは思えない、とくに交わされる会話文がコミカルかつ生き生きとしていて、「職場」を舞台にした群像劇としても読めることに魅せられたのが、今回の試みのきっかけです。
「食肉」の仕事に関心があるひとに限らず、取材して「書く」という仕事に興味のあるひとにとって、「実践」的な体験が聞ける場になればと考えています。
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概 要
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日 時:2023年6月10日(土)18:30開場/19:00開演
当日、開演直前にzoomのURLをメールまたはPeatix DMにてお送りいたします。
1週間のアーカイブ配信あり。開催日の翌日以降、準備でき次第メールにてアーカイブ視聴URLをお送りします。
会 場:Readin’ Writin’ BOOK STORE(東京メトロ銀座線「田原町」徒歩2分)
参加費:1000円(会場、オンラインとも)
ご参加をご希望の方はhttps://readinwritin230610.peatix.com/viewよりお願いします。
※会場で開催し、オンラインでの同時配信を予定しています。ただし、状況により登壇者の移動に困難が生じた場合などは、延期、オンラインのみでの開催となる可能性もございます。あらかじめご了承ください。
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登壇者プロフィール
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山脇史子(やまわき・ふみこ)
東京生まれ。ライター。「日経ウーマン」「日経流通新聞」、リクルート、NTT出版などでフリーランスとして記事を執筆。『芝浦屠場千夜一夜』は初の著書。1991年から98年まで、東京芝浦の食肉センターに通い、現場の仕事の数々を実際に習いながら働く人たちの話を聞くことをライフワークとした。屠場の現在について、あらためて取材を始めている。
朝山実(あさやま・じつ)
1956年兵庫県生まれ。書店員などを経て1991年からフリーランスのライター&編集者。
人物ルポを中心に、23年5月をもって休刊する「週刊朝日」では30年間「週刊図書館」の著者インタビューに携わってきた。著書に『父の戒名をつけてみました』『お弔いの現場人 ルポ葬儀とその周辺を見にいく』(中央公論新社)、『アフター・ザ・レッド 連合赤軍兵士たちの40年』(角川書店)、『イッセー尾形の人生コーチング』(日経BP)など。編集本に『「私のはなし 部落のはなし」の話』(満若勇咲著・中央公論新社)、『きみが死んだあとで』(代島治彦著・晶文社)などがある。
__________________________________ 配信について
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オンライン配信は、ZOOMを利用しておこないます。
Zoomアプリをインストールしインターネットに接続したPC、スマホ、タブレットなどをご用意ください。
当日、開演前にPeatixのDMおよび、お申し込みの際にご入力いただいたメールアドレスへミーティングルームへの招待URL、パスワードなどをお送りしますので、そちらからご参加ください。
なお、機材トラブル等で開始時間が遅れることがございます。また配信が不可能な状態になった場合は、終了後に録画を共有する形で対応させていただきます。あらかじめご了承のうえお申し込みください。