2025年03月14日

【インタビュー田原町16】『ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス』を書いた栗田シメイさんにきく

※オンライン配信はございません。

ノンフィクションの書き手に「取材して書くこと」について訊いてきた「インタビュー田原町」、今年二人目のゲストは、『ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス』(毎日新聞出版社)ノンフィクションライターの栗田シメイさん。

先ごろ刊行された『ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス』は、驚きの連続。
時間外を理由に救急隊員もヘルパーも管理人から入館を止められる。
自宅なのに友人を宿泊させると、料金を徴収される。
所有者が賃貸に出すには理事長の面接に合格しないと入居を認めない、などなど。
もともとは都心の一等地の人気マンション。しかし売ってオサラバしたくとも、理事会が決めた独自ルールがもとで、相場の3割引きでも売れない。
読むほどに、ええっ!?となるマンションに疑問をもった住人たちと、25年以上にわたりその座にすわりつづけてきた理事長との1200日にわたるバトルを追ったノンフィクション。

もし、これが自分の暮らすマンションで起こったらどうしょう、と頁を繰る手を速める。あまりの不安さ。つい途中で、あとがきを先読みし、ホッとしつつも、住民たちの戦いは一進一退。もうハラハラ、ドキドキ。
理事長の独裁をもたらすことになったのは何なのかを追う中で見えてくるのは、過半数の人が投票に行かない日本の選挙に通じているなあ。そんな感想を抱かせるとともに、草の根の杉並区長選を描いた『映画 〇月〇日、区長になる女。』(ペヤンヌ マキ監督)を思い浮かべたりした。
そして、ノンフィクションとしての、へえーは、最終章。
なぜ理事長はモンスター化してしまったのか?
とんでもない「悪人」に思えていた彼がそうなるにいたった理由も探っている。ゴジラやガメラが誕生するにいたったバックストーリー的な前史が見えてもくる。しかも、ゴジラ映画のように、これで一件落着となるのかどうか。続編が書かれるような事態が起きないともかぎらないという終わり方が、、、。
当日は著者の栗田シメイさんをゲストに、取材現場の様子と、書店からノンフィクションの棚が消えつつある昨今、広告代理店勤務からノンフィクションを書く仕事に転じられた栗田さん自身の話も聞けたらと考えています。

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 概 要

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日 時:2024年4月6日(日)18:30開場/19:00開演(質問タイムあります)

会 場:Readin’ Writin’ BOOK STORE(東京都台東区寿2-4-7/東京メトロ銀座線「田原町」徒歩2分)

参加費:
〇会場参加券(通常)/1500円
〇リピーター参加券(インタビュー田原町に会場参加したことがあるひと)/1200円
〇応援してやるぞ!!(カンパ込み)参加券/2000円

ご参加をご希望の方はhttps://interviewtawaramachi016.peatix.com/viewよりお願いします。


※オンライン配信はございません。

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 登壇者プロフィール

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話し手

栗田シメイ(くりた・しめい)さん

ノンフィクションライター。1987年、兵庫県生まれ。広告代理店勤務後、ノンフィクション作家に師事。
『週刊現代』『FRIDAY』『Number』、web『現代ビジネス』『東洋経済オンライン』などに寄稿。著書に『コロナ堝を生き抜く タクシー業界サバイバル』(扶桑社新書)。世界40か国以上を取材してきている。

聞き手

朝山実(あさやま・じつ)

1956年兵庫県生まれ。フリーランスのライター&編集者。著書に『父の戒名をつけてみました』(中央公論新社)、『アフター・ザ・レッド 連合赤軍兵士たちの40年』(角川書店)、『イッセー尾形の人生コーチング』(日経BP)。編集本に『「私のはなし 部落のはなし」の話』(満若勇咲著・中央公論新社)、『きみが死んだあとで』(代島治彦著・晶文社)など。

2025.03.14. | Posted in news