聡子の部屋 第84回(5/23)ナチ・ドイツの惨劇を経た世界は、なぜ優生保護法を認めたのか──『優生保護法のグローバル史』刊行記念トーク

人間の「質」に優劣を定め、劣った形質の者の生殖機能を強制的に奪う旧優生保護法。2024年7月、最高裁大法廷は、本法を「立法時点で違憲」とする判決を下しました。立法時の1948年は、日本は連合国による占領下にありました。周知のように、GHQは、基本的人権を不可侵で永久に保障すると謳う新憲法を自ら起草までしています。そのような状況で、この法律はなぜ成立できたのでしょうか。
編著『優生保護法のグローバル史』では、その背景を、世界的な優生政策・人口政策・純血政策の潮流のなかに探っています。本書では、優生保護法には、優生学の名のもとに人口の「質」を管理する側面と、中絶の合法化と避妊の促進という人口の「量」を管理する側面というふたつの面があることに着目した上で、それらを同時代のグローバルな優生学運動や純血政策(人種主義)、人口政策の中に位置づけることを試みています。
今、話題のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)を考える上でも、避けては通れない重要な歴史の事実を探ります。
日 時:2025年5月23日(金)18:30開場/19:00開演
会 場:Readin’Writin’BOOKSTORE
参加費:2000円、1500円
ご参加をご希望の方はhttps://satokonoheya84.peatix.com/viewよりお願いします。
<ゲスト>豊田真穂さん (早稲田大学教員・アメリカ研究/ジェンダー史)
1998年津田塾大学学芸学部英文学科卒業。2006年東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了、博士(学術)。関西大学文学部専任講師、准教授を経て、2015年より現職(早稲田大学文学学術院教授)。著書に『占領下日本の女性労働改革―保護と平等をめぐって―』(勁草書房、2007年)、論文に「中絶から避妊へ ——戦後日本における生殖コントロール方法のシフトとアメリカの影響」『歴史学研究』第1007号(2021)など。


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「聡子の部屋」とは?
ジェンダー、外国人差別、排外主義、セクシャル・マイノリティ、原発、基地、オリンピックなど、いま日本社会はさまざまな問題を抱えています。
この状況を私たちはどう受け止め、変えていくために、どんな行動をとればいいのでしょうか?
この連続イベントでは、幅広い交友関係を持つ社会学者の梁・永山聡子さんが、いま会いたい人たちをゲストに招き、現在の取り組みや今後について迫ります。
東京・田原町にある書店「Readin’Writin’ BOOKSTORE」で月1回開催します。途中の回だけの参加も大歓迎です。
公式HP https://www.satokonoheya.com
Twitter https://twitter.com/Satoko_no_heya
Fecebook https://www.facebook.com/satokonoheyaroom
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オンライン配信への参加方法
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*販売を締め切り次第(当日18:30ごろ)、お申し込み時にご入力いただいたメールアドレスへオンライン配信用のURLをお送りいたします。そこから配信をご覧いただけます。当日18時30分以降にお申し込みの方は翌日の19時以降にあとから配信URLを送付します。
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※配信のトラブルで停止した場合は、 こちらでURLを再送いたしますので、しばらくお待ちください。お手元の映像が止まったけれども連絡が来ていない場合は、 ご自身の設定や回線をお確かめください。
※配信映像は、次回の回まで限定でアーカイブ配信いたします。ネット環境等のためにオンライン配信を見られなかった方はこちらをご利用ください。
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会場での参加をご希望の方へ
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新型コロナウイルス感染防止の観点から、会場参加は事前にお申し込みいただいた方に限定しております。
お申し込みなく来店された方は、入店をお断りすることがございますので、ご注意ください。
会場:Readin’ Writin’ BOOK STORE
〒111-0042 東京都台東区寿2-4-7