2022年09月20日

『学びの本質を解きほぐす』(新泉社)著者・池田賢市さんと考えるジェンダー教育② 無自覚な差別意識はどのように生まれるか? 「ジェンダーと学校教育」

2021年4月に刊行された『学びの本質を解きほぐす』の著者・池田賢市さん(中央大学教授)が、毎回様々なゲストと一緒に日本の教育の問題点、課題について考えるトークイベント第6弾のテーマは「ジェンダーと学校教育」です。
『学びの本質を解きほぐす』は、人が人として生きていくための権利として、「学び」を解放したいという思いで書かれた本で、学校による「呪い」からの解放がテーマです。その「呪い」の典型のひとつが、「ジェンダー問題」と言えます。そこで、前回に引き続き、「ジェンダー教育」について、様々な視点から課題を出し合っていきます。
今回の対談相手は、現役の小学校教師である内海早苗さんにお願いいたしました。滋賀県の教職員組合(日本教職員組合)で活躍された内海さんには、現場でどのような指導をされているのか、具体的なお話も伺います。
ジェンダーギャップ解消には何が必要か、学校教育の中で何が起こっていて、それをどのように解決していけばいいのか、家庭や地域は、どのように協力できるのか。
今回も大いに語り合っていきましょう!

著者からのコメント

かつてはランドセルの色に象徴されたように、男女の区別が鮮明に意識されていましたが、最近では、少なくとも子どもたちの間でのそのような意識は薄くなってきているとも言われます。
しかし、学校という空間では、ジェンダー・バイアスに基づく発言が、無自覚的に繰り返されてはいないでしょうか。それは、子どもたちの思考と志向を左右します。
「らしさ」に基づく体型を気にするようになったり、わざわざ「リケジョ(理系女子)」と言われるように、好きな教科(将来の進路)を決めることにも影響を与えています。
一方で、社会全体に多様性の認識は広まってきました。ただし、家族や性のあり方などをめぐっては、性別役割がまだまだ強く意識され、なかなか多様なあり方が承認されずにいます。
これには、扶養控除等の社会制度自体がそれを後押ししていると考えることも必要です。
つまり、仮に学校教育ではジェンダー問題について批判的に思考することが可能であったとしても、社会制度が一定の偏見によってつくられてしまっている限り、日常の中で差別が助長されていく可能性があるわけです。
ジェンダーをめぐるこのようなズレは、たとえば性教育のあり方に見ることができます。
日本で行われている、扱うべき項目(とくに身体的特徴など)が列挙された「テーマ主義」的性教育は世界のスタンダードではありません。世界では、人が幸せに暮らしていくためには何が必要なのか、いま、人の尊厳を大切にした社会的、性的関係について学んでいく、「包括的性教育」(2009年、ユネスコなどによる性教育の指針)が求められています。
今回は、現役の小学校の先生にお越しいただきますので、子どもたちの様子などを踏まえ、浮き彫りになってきたジェンダー問題を、学校教育の中でどのように対応・解決していけばよいのか、皆さんと一緒に考えたいと思います。

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 概 要

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日 時:2022年11月12日(土)18:30開場/19:00開演
    当日、開演前にzoomのURLをメールまたはPeatix DMにてお送りいたします。
    1週間のアーカイブ配信あり。開催日の翌日以降、準備でき次第メールにてアーカイブ視聴URLをお送りします。

会 場:Readin’ Writin’ BOOK STORE(東京メトロ銀座線「田原町」徒歩2分)

参加費:1,500円(会場参加、オンライン参加とも)

ご参加をご希望の方はhttps://peatix.com/event/3367818/viewよりお願いします。

※会場で開催し、オンラインでの同時配信を予定しています。ただし、状況により登壇者の移動に困難が生じた場合などは、延期、オンラインのみでの開催となる可能性もございます。あらかじめご了承ください。

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 登壇者プロフィール

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池田賢市(いけだ けんいち)


1962年東京都足立区生まれ。筑波大学大学院博士課程教育学研究科単位取得中退後、盛岡大学および中央学院大学での講師・助教授を経て、現在、中央大学(文学部教育学専攻)教授。博士(教育学)。大学では、教育制度学、教育行政学などを担当。専門は、フランスにおける移民の子どもへの教育政策および障害児教育制度改革の検討。1993~94年、フランスの国立教育研究所(INRP、在パリ)に籍を置き、学校訪問などをしながら移民の子どもへの教育保障のあり方について調査・研究。共生や人権をキータームとして研究を進めている。著書に、『フランスの移民と学校教育』(明石書店)、『教育格差』(共編著、現代書館)、『「特別の教科 道徳」ってなんだ?』(共著、現代書館)、『人の移動とエスニシティ――越境する他者と共生する社会に向けて』(共編著、明石書店)など。



内海早苗(うつみ・さなえ)
1982年から滋賀県内の小学校で勤め、今年の3月末に定年退職したが、現在、継続雇用中。途中の6年間は休職専従として、県教職員組合、日本教職員組合の女性部長などを勤める。「男女平等賃金」という名目ではなく、「時間」という観点で見ると、教職員のなかに性の違いによる格差が根強く残っている。そうした現状から、誰にとっても必要なのは「生活時間」の確保、が組合活動の持論となる。
2000年頃から、県教組の仲間と一緒に、子どものエンパワーメントを基本に置くCAP(Child Assault Prevention子どもへの暴力防止)活動を始め、その中で構造的暴力と問題への対処について学ぶ。2003年に日本女性会議が地元の大津で開催され、市民活動家として企画運営に携わる。ここで「性差医療」などの言葉に出会い、ジェンダーバッシングの影響は少なからずあったが、フェミニズムに感化され現在にいたる。
学校に勤めるなか、さまざまな子どもや「母親」が置かれたしんどさに出会う。虐待など家族が支配の場になるケースも多々あることから、「家庭教育支援」や「親権」についての議論の方向を懸念している。現在は、滋賀県教組のシンクタンク、「総研しが」に在籍。子どもアドボカシー活動(子どもの声を聴き、子どもが意見を表明する支援を行う活動)を注視している。
『ジェンダー平等教育実践資料集――多様性を排除しない社会にむけて』アドバンテージサーバー社 企画・執筆。月刊「部落解放」2021年10月増刊号 812号『特集 解放教育 学校を変える 被差別マイノリティの子どもたちpartⅧ』 「包括的性教育で 傍観者にならない 実践へ」寄稿。
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 配信について

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オンライン配信は、ZOOMを利用しておこないます。
Zoomアプリをインストールしインターネットに接続したPC、スマホ、タブレットなどをご用意ください。
当日、開演前にPeatixのDMおよび、お申し込みの際にご入力いただいたメールアドレスへミーティングルームへの招待URL、パスワードなどをお送りしますので、そちらからご参加ください。

なお、機材トラブル等で開始時間が遅れることがございます。また配信が不可能な状態になった場合は、終了後に録画を共有する形で対応させていただきます。あらかじめご了承のうえお申し込みください。

2022.09.20. | Posted in news