2024年02月03日

【インタビュー田原町 番外編】『新聞記者、本屋になる』の落合博さんに、いろいろをきいてみる

※オンライン配信はありません。会場参加のみです。


新聞記者、本屋になる』(光文社新書)には、いくつかの偶然が重なって現在の中二階の桟敷空間のあるユニークな本屋をはじめるまでの物件探し。
子供も小さく、必ずしも賛同したわけではない妻をどう説得したのか。
店名の由来や内装設計のこと。
当初はハンドドリップでコーヒーを出していた。
記者時代の経験をいかし個人レッスンのライティング教室も。
といった「開店」にかかわる体験逸話が詰まっています。
なかでもつい付箋を貼ったりしたのが、p174「店に立ち続ける理由」のところ。
〈信じてもらえないかもしれないが、大学生まで僕は人見知りだった。子どものころは自宅に親戚がやって来ても、挨拶するのが恥ずかしくて母の背中に隠れていた。そんな僕も新聞記者生活で変わった。人と会い、話を聞くということを繰り返していくうちに物おじしないようになった。言い換えれば厚かましくなった。〉
へえー。似たようなひとがいるんだ。ワタシも挨拶がいやで、従兄たちがやってきているのに部屋に隠れていたなあ。インタビューの仕事をするようになって、ようやく人と話せるようになったなあとか。何回も文字をたどりました。


ノンフィクションの書き手の著作をもとに、取材現場の様子や書き方について公開の場で、ライターのワタシ(朝山実)が話を聞く「インタビュー田原町」。
スタートの『芝浦屠場千夜一夜』の山脇史子さん(01)から、
『ジュリーがいた』の島﨑今日子さん(02)、
『ルポ 日本の土葬』の鈴木貫太郎さん(03)、
『仁義なきヤクザ映画史』の伊藤彰彦さん(04)、
『黙殺』の畠山理仁さん(05)、
『葬送のお仕事』『師弟百景』の井上理津子さん(06)、
『触法精神障害者』の里中高志さん(07)、
2/10の『大川総裁の福祉論!』の大川豊さん(大川興業・08)につづき、
2/23金曜(祝日)のゲストは、
『新聞記者、本屋になる』(光文社新書)の著者でReadin’Writin’ BOOK STORE店主の落合博さん。2017年4月23日に書店をオープンされて7年目を迎えます。
定年目前の58歳(ひとり息子は当時3歳)にして、書店員経験ゼロから本屋開業した『新聞記者、本屋になる』(光文社新書)が出たのが2021年9月。Readin’Writin’ BOOK STOREのロングセラーとなっている本書の「その後」についていろいろ話をうかがいます。
もともと木材倉庫だった建物を改装して出来た本屋さん(独立系書店の特集にとどまらず、「美しい本屋」として雑誌や書籍で度々紹介されてきた)。
ブックトークイベントのほかにも、畳敷きの二階の桟敷では月一回オープンする珈琲店(こたつで足をのばすような居心地の)、お座敷一箱古本市、現代短歌の創作教室、「アナタをスケッチ!」(本を読んでいるところの似顔絵を描いてくれる)など、寺子屋をおもせる多様な催しがおこなわれ、最初訪れたときには「なんだろう? ここ」と不思議でした。
レジカウンターの奥に座っている店主は、髪を金ぴかにカラフルなシャツ。見た目からは年齢が掴めない。本を読めば、学生時代はラガーマンで、新聞記者生活が長く、それもスポーツを専門とされていたという。Twitterを見ていると「今日のコーディネート」が毎朝更新(息子さんの朝の支度をサポートしているらしい)。早朝に両国あたりをランし、年に数回はマラソン大会にも出場している。
たしか本が出て間もない頃に手にしたときには、縁のなさそうなひとだと思えていたのですが(小中高とワタシは体育の時間になるとウツウツとしていた)、30年仕事をしてきた週刊誌の休刊した際にダメもとで「ここでノンフィクションの本の著者インタビューなんてさせてもらえませんか」とたずねてみたのがきっかけで、月一回「インタビュー田原町」という催事をさせていただくことに。


いつもレジの中にいる落合さんとすこしずつ話を交わしていくうち、温厚だけどすごくクセのあるひとだなあと(←高評価)。レジ前に並んでいる本の中にワタシ好みの本が棚差しされていて、まずこの一角を確認するんですけど。独立系書店といわれ今注目されている個人経営の書店と、一般の書店とのちがいは、仕入れが原則「買い取り」だということ(多くの書店は委託で取次を通して返品が可能)。
だから置いてある本の一冊一冊は、落合さん(店主にして、ひとりきりの店員)の眼で吟味され、「自分が読みたいと思う」「あのひとなら」というのを目安にしている。
「ここの本、ぜんぶ読んでいるんですか?」とたずねると、「まさかあ」と笑い返されてホッとしました。何千冊とあるんですから。絵本や短歌が揃っている一方で、難しそうな本がけっこうある。現代思想に関係した本のトークイベントを行った際に「ふだん読まない分野だけど。なかなか頭に入らないなりに最後まで読みましたよ」と話されていたんですよね。


フェミニズム、ジェンダーをテーマとするブックトークイベント「聡子の部屋」をオープン当初から50回以上継続されているのもReadin’Writin’ BOOK STOREの特色だし。すみっこが好きなワタシは、大型書店でも目にしなくなった社会問題の本が展開されているのも、漫画や映画などのサブカルチャー、ZIN(個人がつくる冊子の類)が置いてあるのもよくて。番外編の「落合さんにいろいろきいてみる」では、実際に足を運んで本棚を見てほしいので、会場参加のみ(ライブ配信なし)で行います。


「えっ、ボク? ひとは来るんでしょうか?」
落合さんに問い返されましたが、ぜひ来てほしいなあと思っています。
当日は新聞記者だった取材をする側から、受ける側になることが増えたことでの視点の変化だとか。月一回、甘酒のドリンクを買っての帰省のこと。落合さんが読んで「よかった」という本についてもインタビューします(ノンジャンル。打ち合わせなしなので、どんな本が出てくるのか楽しみです)。
もちろん、客席からの質問も歓迎です。人数がすくなければ座談を考えています。



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 概 要

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日時:2024年2月23日(祝)18:30開場/19:00開演
会場:Readin’Writin‘BOOKSTORE
参加費:1000円(オンラインはありません)

ご参加をご希望の方は【インタビュー田原町 番外編】『新聞記者、本屋になる』の落合博さんに、いろいろをきいてみる | Peatixよりお願いします。

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 登壇者プロフィール

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話し手

落合 博(おちあい・ひろし)

1958年山梨県生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒。読売新聞大阪本社、「ランナーズ(現アールビーズ)」を経て、毎日新聞社入社。論説委員(スポーツ・体育担当)を最後に2017年3月退社。著書に『新聞記者、本屋になる』(光文社新書)、『こんなことを書いてきた スポーツメディアの現場から』(創文企画)、『闘う男たち 神戸製鋼ラクビー部』『男たちの挑戦 神戸製鋼ラクビー部』『男たちの伝説 神戸製鋼ラクビー部』(いずれも世界文化社)など。

聞き手

朝山 実(あさやま・じつ)

1956年兵庫県生まれ。書店員などを経て1991年からフリーランスのライター&編集者。
人物ルポを中心に今年5月に休刊した「週刊朝日」で30年間「週刊図書館」の著者インタビューに携わってきた。
著書に『父の戒名をつけてみました』『お弔いの現場人 ルポ葬儀とその周辺を見にいく』(中央公論新社)、『アフター・ザ・レッド 連合赤軍兵士たちの40年』(角川書店)、『イッセー尾形の人生コーチング』(日経BP)など。
編集本に『「私のはなし 部落のはなし」の話』(満若勇咲著・中央公論新社)、『きみが死んだあとで』(代島治彦著・晶文社)などがある。

2024.02.03. | Posted in news